市長メッセージ「創」平成31年1月号第34回 新春市長座談会
ラグビーワールドカップがやってくる

座談会参加者
- マルコム クーパー さん
立命館アジア太平洋大学元副学長、アジア太平洋学部名誉教授。
ニュージーランドとオーストラリアで長年生活した経験を持つ。
- ニコラス ライアン さん
2012年末から別府に移住。長野県での生活を含めると日本での生活は13年間に及ぶ。
市内で不動産業を営んでいる。オーストラリア出身。
- ドナルドソン エラ アメリア さん
2018年8月から別府市の国際交流員。
別府の魅力をフェイスブック(Beppu Life)で発信中。イギリス出身。
別府の魅力は?
- 市長
- 2019年はいよいよラグビーワールドカップが開催されます。そこで今回、ラグビー強豪国の皆さんにお集まりいただきました。
まず始めに、皆さんが思う別府の魅力や、「もっとここを活かせないのかな」、「もう少しこういう風にしたらいいんじゃないか」ということについて聞かせてください。
- クーパー
- これまで15年間別府に住んでいて別府がとても好きです。別府は住みやすく、長年にわたって住めるまちだと思います。温泉という資源がとても大切だと感じますが、ほかにも竹細工の素晴らしさや医療の充実などたくさんの魅力があります。ラグビーワールドカップで来る人たちに別府の魅力を伝えて欲しいですね。
- 市長
- まだそういう別府の良さが伝わりきれていないということですね?
- クーパー
- そう思います。ニュージーランド人にとっては温泉は旅行の目的になるくらいなじんでいます。ラグビーワールドカップは別府に来るきっかけになるので、ウェブなど何でも使って魅力を広めていけば、別府は大きな市場になっていくと思います。
- エラ
- インターネットでもっと情報発信して観光客に来てもらうことが大切ですね。私もフェイスブックでいろいろと別府を紹介していますが、もっと広めていきたい。
- 市長
- SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使うことは今の時代すごく大切なことですね。
- ライアン
- 魅力がたくさんあったので6年前に別府に移住しました。私にとっては、別府は世界の中でも一番住みやすいまち。でも、それを日本人でも知らない人がいるので、まずは日本国内で伝わらないといけないと思います。
これからラグビーワールドカップやオリンピックがあります。その時は、海外からもたくさんの人が来ると思うので、別府の魅力を感じてくれると思う。
魅力はやはり口コミで広げるしかない。どんなにお金をかけて宣伝するよりも口コミの方が勝ると思います。
この10年くらい、オーストラリアから多くの観光客が日本に来ていて、そのほとんどがスキー観光客ですが、全ての人がスキーが好きなわけではないので、別府の温泉や文化の魅力がそういうものを好む人たちに口コミやSNSで広がれば、別府の将来は明るいと思います。
- 市長
- 別府の魅力という意味では、みなさんすごく思いがあって、聞いていて勇気付けられるというか、嬉しい気持ちになります。
ラグビーワールドカップでは、今まで別府という名前を聞いたことがない方々、別府に来たことがない方々が来てくれることになります。
もちろんたくさんのお客さんに来てもらうことも大事なんですが、来ていただいたお客さんが、一回だけではなくて何度もリピートして来てくれるような、つまり別府ファンをつくっていくということが大切だと思っています。
- ライアン
- 先ほどのスキー観光の話も、日本のスキー場は雪質や規模が良いから人が集まるんです。温泉も同じで、オーストラリアにはあまり温泉がないので、温泉を好きになった人たちは別府に来て、何年間かおきに別府に来たくなると思います。
- 市長
- そういうファンを増やしていくためには、やはり来ていただいたお客さんへのおもてなしがとても重要ですね。
ラグビーワールドカップをどう楽しむ?
- 市長
- ラグビーワールドカップでは、海外からも多くのお客さんが来ると思うんですが、みなさんどういう楽しみ方をすると思いますか。
- クーパー
- 別府は小さなまちですが、ラグビーワールドカップではほかの大都市に比べても遜色がないくらい世界各国から人が集まる場所になると思います。
私の友人や家族もオーストラリアから観戦に来ます。もうチケットも買っています。ラグビーはイベントですけれども、日本に来ること自体もみんな楽しみにしていますよ。
- ライアン
- 2000年のシドニーオリンピックではシドニーのまち全体が祭りの雰囲気で、すごく楽しかった。ラグビーワールドカップの時には、大分全体が祭りの雰囲気になると思うので、すごく楽しみです。大分県民もこの祭りに参加して楽しんで欲しい。試合を観に行けなくても、この44日間は楽しいと思います。
別府を訪れる観戦客へどんなおもてなしが必要?
- 市長
- 私たち別府の地元の人間はどちらかというと、ラグビーワールドカップの雰囲気をなかなか想像しにくいところがあります。こういう準備をしておいた方がいいよというようなアドバイスはありますか。
- クーパー
- 自分でいろいろと動いてまわれることが重要です。そのためには自分の欲しいもの、行きたいところの情報がすぐに取れることが必要ですね
- 市長
- 自分が楽しみたいことをいかにスムーズに楽しめるかということが大事なんですね。観戦のお客さまを迎えるにあたって、スムーズに移動できたり、どこでどんなものが食べられるかなどのご案内ができる、そういう体制を整えることが必要ですね。
- ライアン
- 絶対必要。多くの人がスマートフォンを持っているので、いろいろな情報をスマホで得られたら良いですね。
- クーパー
- 旅行会社などでもそういったことをやっていますが、市としてもっと積極的に取り組んだ方がいいと思います。ラグビーワールドカップに留まらず、次のオリンピックなど先を見据えて、大きな意味での計画をつくって欲しいですね。
- エラ
- レストランやバス時刻表などいろいろな場所でも情報の英語併記が必要だと思います。
- 市長
- キャッシュレス化やタトゥーと温泉の問題についてはどう思いますか。
- クーパー
- キャッシュレスについてはそんなに心配はしていません。コンビニエンスストアも24時間対応しているし、レストランなどもクレジットカードで対応できるところが多い。昔に比べればだいぶ発展していると思います。
- ライアン
- 同じ考えですね。最近はどこでもお金をおろせるし、タクシーでもカードが使えたり、昔と比べて悪くないと思う。
- エラ
- カードはイギリスの方が普及していますが、日本でそんなに問題になるとは思っていません。
- クーパー
- タトゥーは、ニュージーランドでは多くの人が入れています。特にマオリ族は文化ですから。
- ライアン
- オーストラリアでもこの20年くらいで入れる人がすごく増えました。お洒落や飾りみたいな感覚で入れる人が多いですね。
- エラ
- そういった文化の違いを認めて欲しいですね。
- 市長
- 本当に今日は貴重な意見をありがとうございました。これからも別府のいろいろなことにご協力をよろしくお願いします。
- ライアン
- 別府の将来を楽しみにしています!
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