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平成28年度第5回人権教育学級

日時: 平成28年10月13日（木）
場所: 別府市役所　5階大会議室
テーマ: 「子どもと大人と災害と」
講師: 小野　貴美子さん
別府大学文学部人間関係学科　教授

講演概要

今日お伝えしたいこと

今どきの子ども事情・親事情
災害が子どもに与える影響とその対応
災害時に知っておいていただきたいこと

講師の小野貴美子先生

講師の小野貴美子先生

今どきの若者・子ども事情

ゆとり世代、さとり世代、脱ゆとり世代…社会情勢や学習指導要領の改訂による子どもの変化

今どきの親事情

子どもを支配しようとする親（子どもを所有物として扱う親）…毒親・毒母。
心の病を持つ親の増加
ドメステックバイオレンス（DV）の増加

災害とは

定義「資産に大きな損壊をもたらし、死傷と人間の苦痛を惹起しうる異常なできごと」（コーエン・エイハーン）
4月16日夜中の地震は別府市・由布市で震度6弱、地域差と絶え間ない警報音が特徴

災害は人に身体、思考、感情、行動などに影響を与える。

災害が子どもに及ぼす影響因子

子どもの年齢・・・「小さいからわからない」はない。
災害時、誰かそばに居たか・・・1人で体験する恐怖、孤独感
災害時の親や家族の態度や対応
- 親からの守りや支えがあったかどうか
- 信頼する親の様子はどうであったか。

講演中

講演中

災害後のストレス反応と心のケアの必要性

寝つけない、落ち着きがない、イライラしたり落ち込んだり、集中できないなど様々なストレス反応が出る。これらは誰にでもおこる反応であり、時間が経てば消失する。
しかし、ストレス反応が長く続き放置されると、心の傷は癒されず、身体的・精神的に影響が生ずる。
ストレス反応を自然に出せることが、心の傷の回復への第一歩。そのために心のケアが必要になる。

普段の生活の中での対応（日本プレイセラピー協会　遊びを通した子どもの心の安心サポートより）

「大丈夫だよ」というメッセージを伝える（安心感）。
規則正しい日常生活を送らせる。
子どもが見通しを持て、正しい理解ができるように、子どもとよく話をし、子どもの年齢に会った適切な情報を与える、・・など。

聞き入る参加者

聞き入る参加者

避難所訪問で感じたこ

避難所から学校・職場へ　→　生活時間の違い
さまざまな年代の人たち　→　乳幼児から高齢者まで
近所の人たちと一緒で心強いが、気も使う。
長引くと心に余裕がなくなる　→　ストレスが高くなる場所

避難所での子ども

はしゃいだり、大きな声を出して話したり、大きな声で泣いて助けを求めたり、逆にじっと我慢してしまう。
地震が怖くて甘えん坊になったり、おびえたり、お漏らしをしたりする。

避難所を遠慮した保護者

特別な支援や配慮が必要な子どもたちは、環境の変化への戸惑いが大きい。
- 目に見える障害もあれば、目に見えない障害もある。

災害が起きたら

まずは、自分の身の安全確保
大人と子どもでは、心のダメージの現れ方は異なる
自分にできることは何だろう
誰かを支援するには、自分をいたわることも大切（セルフケア）

別府っ子心のケアプロジェクト（6月7日発足）

学校や行政関係者等で構成するプロジェクトチームを設置し、アンケート結果を踏まえた今後の取り組み等の協議、及び、園児・児童・生徒の心のケアに関する具体的な取り組みを推進する。

班の話し合いから

阪神淡路大震災を経験した方は、子どもの柔軟性を感じる一方、感情を抑えていると感じたようだ。親は子どもに安心感を与えなければいけないと思った。

班の話し合い

班の話し合い

班の話し合い

班の話し合い

地震後は小さなゆれにもすごく反応した。また、携帯の警報音にもすごく反応した。
親が地震を怖がったりすることで、それが子どもの不安につながったり、大人の影響は大きいということを感じた。また、子どものストレスや不安の現れ方が「はしゃぐ」ということだったり、それらわかりにくい表現を大人が見抜いてケアしていく必要があると感じた。
施設(高齢者や児童擁護）の職員を地震による利用者の対応等でストレスを感じていた。警報や壁面のヒビでのフラッシュバックやニュース等の映像が恐怖につながっていた。
別府は外国人が多いので、言葉の壁もあるのでうまく対応できるとよいと思った。
子どもは「ゆれて楽しかった」と言っていたが、今考えると本当は逆だったのかも。
地震の恐怖でテンパッてしまい買出しの事ばかり考えて、心のケアまで考えていなかった。今日の話を聞けてよかった。

班からの発表

班からの発表

班からの発表

班からの発表

地震のときの子どもの様子
- 音に敏感になった。
- トイレ、お風呂に1人で入れなくなった。
- おねしょが増えた。
- 携帯音をまねする。
発達障がいの子がかなりのパニックを起こしてしまう中で、親もパニックになり、しかも片付けもしなくてはいけなかった。支援学校に通っている子どもは避難所にはいけず車中泊をせざるをいけなくなり、福祉避難所の機能がされておらず、今後、福祉避難所の整備をして欲しい。
地震が起きたとき、子どもの姿を見て親は「怖い」と言えなかった。いざという時、どのような行動をしたらよいのか勉強になった。
災害はその時だけではなく、その後も大きな影響を及ぼすことを知った。今日の話を聞いて、心のケアはどのようにしていけばよいのか、さらに学びたいと思った。

お問い合わせ

共生社会実現・部落差別解消推進課　

〒874-8511 別府市上野口町1番15号（市庁舎4F）

電話：0977-21-1291

Eメール：hur-le@city.beppu.lg.jp

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