|
大分県で唯一の「伝統的工芸品」
別府竹細工は、県内で唯一「伝統的工芸品」の指定を受けている特産品です。
伝統的工芸品とは、一定の地域内で、伝統的な技術・技法により、古くからの原材料を用いて、主に手作業で製造されるなどの条件を満たした工芸品に対して、国が指定するものです。
多彩な編組(編みと組み)
現在全国に206品目ある伝統的工芸品のうち、竹工品は別府竹細工のほか、江戸和竿(東京都)、駿河竹千筋細工(静岡県)、大阪金剛簾(大阪府)、高山茶筌(奈良県)、勝山竹細工(岡山県)都城大弓(宮崎県)の7品目。別府竹細工は、8種類の編みを基本に多彩な編組で器などをかたちづくるのが特徴です。
伝統工芸のまち別府
工芸家も層が厚く、国が指定する「伝統工芸士」が19人(伝統的工芸品の竹工品では最も多い)、また、製作に携わる作家・職人が120〜130人います。別府には、それぞれ専門の編組で高い技術を持つ工芸家が多くいることも特徴で、各地から竹工芸家を目指す人々が学びに来ています。海外のコレクターが毎年別府を訪れるなど国外でも注目されており、別府は伝統工芸のまちとして高い実力と可能性を持っているのです。
温泉と共に発展
別府竹細工は、景行天皇(11世紀ごろ在位)が九州征伐のとき作らせた茶碗かごか、室町時代に行商人の塩桶を重い木の代わりに軽い竹で作ったことが始まりといわれていて、江戸時代以降、温泉町としての発展と共に、湯治の台所用品やお土産品として地場産業化していきました。
明治35年には、別府工業徒弟学校が創設、別府竹細工の技術的基礎が作られました。
その後、芸術的な作品が制作されるようになり、昭和42年に竹芸では初の人間国宝が誕生(下囲み)、昭和54年には国の伝統的工芸品に指定されました。
|
生野 祥雲斎(1904−1974)
大崎聡明氏所蔵 |
人間国宝 生野祥雲斎 とその師佐藤竹邑斎
生野祥雲斎(本名秋平)は、明治37年(1904)に現在の別府市内成に生まれた。初めは画家や彫刻家を志すが、別府の竹工芸家・佐藤竹邑斎とその兄が制作した唐風竹かごに出会い、大正12年19歳で竹邑斎に師事、高級竹工芸品の制作を始めた。23歳のとき大連の博覧会で銀賞を受賞。「祥雲斎泰山」の号は、昭和7年29歳のとき京都妙心寺管長から与えられた。
酒を断ち、禅にも取り組むなど修養を重ね、その造形は高く評価された。昭和42年(1967)、62歳で重要無形文化財竹芸保持者(人間国宝)に指定される。日常用具としての別府の竹工芸を芸術の域へ高めた偉大な工芸家である。
祥雲斎が師事した佐藤竹邑斎は、明治34年安岐町生まれ。祥雲斎のわずか3歳年上ながら、小学校卒業後から別府の師の下で学び、若くして芸術的な花かごの名手として知られた。昭和4年に28歳の若さで他界するまで、皇室への献上品を7回制作、パリ万博銅賞、米国万博金賞などを受賞した。
|
別府竹細工の品々
軽くしなやかな性質を利用して、日用小物からインテリア製品まで様々な用途の製品が作られています。
伝統工芸士
油布 昌孝さん |

|
竹は、どこまでもしなってくれる柔らかさもあり、
 |
みごとな手さばきで
編んでいきます。 |
突っ張らせると何よりも強くなる、柔剛をあわせ持った素材で、この性質をいかに使っていくかが竹細工の面白さです。別府は竹の産地としても恵まれていて、国内の色々な竹を見てきましたが、別府周辺で取れるものは、柔軟性に富み、節がきれいで節間も長く、編むには最も良い竹です。
最近では、海外から安価な竹製品が輸入販売されていますが、別府産の質の高いものを求める人も増えていると感じています。県内唯一の伝統工芸品であり、生産量日本一の別府竹細工をもっと多くの市民に知っていただければありがたいですね。
竹細工を学ぶ
後藤 照子さん |
 |
 |
| 竹の教室の様子 |
友人のお宅で使っていた竹の器を見て竹の素晴らしさを知りました。自分で作ってみたいなと思っていたら、竹細工伝統産業会館で竹細工を学べると聞き、竹の教室に参加しました。
のこぎりも持ったことがない全くの初心者からのスタートでしたが、竹細工を学びながら、落ち着きや優しさ、いやしを与えてくれる竹に感動しています。別府の竹細工は、ほおずりをしてもけがをしない丁寧な仕上げが素晴らしいですね。
夫も竹の教室に参加していますので、夫婦で竹細工を長く続けて行けたら良いなと思っています。
別府竹細工の基本的な編み
 |
 |
 |
|
 |
|
 |
四つ目編み
|
|
六つ目編み
|
|
八つ目編み
|
|
網代編み
|
 |
  |
 |
|
 |
|
 |
| ござ目編み |
|
松葉編み |
|
菊底編み |
|
輪弧編み |
竹づかいあれこれ
独特の存在感を持つ竹を生かした装飾や調度品たちを、市内の旅館で見せていただきました。
|
百聞は一見にしかず!!
別府市竹細工伝統産業会館 竹の素晴らしい世界をぜひ実際に確かめてください。
 |
所在地 東荘園8丁目3組 開館時間 8:30〜17:00
入館料 高校生以上300円(20人以上250円)
小・中学生100円(20人以上70円) 休館日 月曜日(月曜が祝日の場合は翌日)
問合先 別府竹細工伝統産業会館
TEL 23−1072
別府市竹細工伝統産業会館のホームページ
|
 |
| ◎常設展示
| 身近な生活用品から伝統工芸士らの作品まで、竹の工芸品を多数展示。別府竹細工の歴史や技法など豊富な資料も展示しています。館内随所に施された竹のインテリアもお見逃しなく。 |
 |
|
◎体験学習
(個人は予約不要です)
短時間で竹細工製作が体験できます。
 |
◆竹鈴 300円
(比較的簡単・約20分)
|
 |
◆コースター 400円
(やや難しい・約1時間)
|
 |
◆花かご「かまくら」 700円
(やや難しい・1時間〜1.5時間)
|
|
◎竹の教室
(初級・中級)
市内在住者を対象にした週1回・10か月間の教室です。開講日には見学もできます。 |
|
大分県竹工芸・訓練支援センター
竹工芸技術者の養成や竹材・製品の研究開発などを行っています。 東荘園3組3 TEL 23−3609
http://www.pref.oita.jp/14511/
購入のご相談は…
別府竹製品協同組合 TEL 22−6439
別府竹製品卸商業組合 TEL 21−1250
別府クラフト協同組合 TEL 23−6363
|